二村ヒトシ×アルテイシア Special対談 第5回
アルテイシアの母の死、二村ヒトシの母親越え
話題沸騰!大人気作家二村ヒトシ氏とアルテイシア氏のスペシャル対談!
「女が生きづらいこの社会、今後どう変化していくのか?」をテーマに都内某焼肉屋で進化系フェミニズム大討論、第4回。
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第5回 アルテイシアの母の死、二村ヒトシの母親越え
アル:脳の本で読んだんだけど、赤ちゃんにウサギの白いぬいぐるみをあげると、赤ちゃんは喜んで触るんだけど、触った瞬間バーンとドラを鳴らすって実験をするんですよ。
二村:ドラって(笑)
アル:脳の本で読んだんだけど、赤ちゃんにウサギの白いぬいぐるみをあげると、赤ちゃんは喜んで触るんだけど、触った瞬間バーンとドラを鳴らすって実験をするんですよ。
二村:それ虐待でしょ。
アル:そうすると赤ちゃんは怖がるじゃないですか。
二村:怯えますよ、反射的に。そんな人体実験で人の心を操るようなことしていいんですか。
アル:たしかに赤ちゃんは気の毒で、大人になった時、白い服を着た人を怖がって嫌いになったりするんですって。
二村:(笑)そりゃそうでしょうね。
アル:それぐらい理屈じゃなく、人は潜在意識に刷り込まれてしまうんですよね、無意識に。
二村:ていうかまあ、
そういうのをぼくは「心の穴」と呼びました。人間は、どう感じてどう行動するかを自分自身で考えて決めていると信じているけれど、ほぼ100パーセント、幼いころに親との関係によって心にあけられた穴にコントロールされてる。恋をする時は、相手の心の穴を好きになったり、嫌いになったりする。
アル:なので二村さんはそういう環境で生まれたからには、そりゃ友達は女の人だらけになりますよね。
二村:男とのつきあいかたが、わからないんだもん、俺。
ま、じゃあ女とのつきあいかたがわかってるのかっていうと、全然わかってないっすけどね。いきなりチンコを出すだけなんですけど、女の人に対して。それもどうかと思うんですけど。
アル:でもお友達にはなれるんですよね? チンコ出してセックスしなくても。
二村:そうですね。いちおう言っとくと、本物のチンコは場所を選んで出さないと逮捕ですから、ここで言う「チンコ」とは自分の欲望とか性癖を伝わるように説明すること、というメタファーも含まれますよ。そして、それをいやがるだろう相手の前では出しません。押しつけたらダメなんです。ぼくの「チンコ」を笑ってくれて、でも「入れたくはないの」という人とはセックスしないで友達になれます。
アル:チンコを出すのは特殊だと思いますが、女友達が「あーはいはい」と言ってくれるのは幸せなことですよね。
二村:はい、とても幸せなことです。
アル:私の母の話をすると、母は拒食症になって最後はガリガリに痩せて死んじゃったんですが、もともとすごく美人だったんですよ。で、たぶん今でいうセレブ妻になりたかった人なんですよ。『VERY』に出てくるような。
母は下町育ちの庶民だったけど、父は裕福なお坊ちゃんで。母は美貌によって裕福な父と結婚したけど、結婚生活も破綻してしまい。