コロナ以降、大人数で飲食を行う披露宴や、挙式のキャンセルや見送りが増えました。2021年6月に日本ブライダル文化振興協会などの発表によると、2020年4月~2021年3月の1年間でブライダル業界は約9500億円の損失があったとのこと。これは全国で、約27万組のカップルが結婚式を延期、あるいは中止の決断をしたことになります。
しかし、結婚(式)はそのひとの人生のうちの最も大きなライフイベントのひとつ。あきらめたくない想いと、業界の努力で2021年には挙式を実行するカップルも増えてきています。この記事では日本ブライダル文化振興協会(BIA)が発表した「新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドライン」のポイントを確認していきます。
結婚式場では、新型コロナウイルス感染症の主な感染経路を接触感染と飛沫感染とし、提供しているサービスの内容に応じて、従業員や顧客の動線や接触等について細かい対策が取られます。従業員・トイレの清掃・バックヤード・ゴミ捨ての方法までに至りますが、挙式当日の対策は以下の通りです。
<挙式場>
・参列者は、隣席との十分な間隔(※)を開けること。
ただし、本ガイドラインによる感染防止策の徹底及び以下に掲げる対策を遵守する場合には、定員での使用を妨げないものとする。
①マスク着用の徹底
②参列者には会話を控えるよう要請する
③大声を発する参列者に個別に注意する体制を整えること
④ゴスペルや雅楽の演奏については、演者と参列者等と2mの間隔をとること。それができない場合には、演者から飛沫が拡散しないための適宜の方法(透明の遮蔽物を設ける等)を行うなど、飛沫感染対策を行うこと。
⑤参列者が参加しての合唱等は行わないこと。
<披露宴会場>
・ 披露宴会場は、出来るだけ広めの会場を手配し、席の間隔は、飛沫感染が防げる十分な間隔(※)を開けること。
・ 提供する料理は、個人盛りとし、大皿盛りは避けること。
・ お酌、グラスやお猪口の回し飲みは避けること。
・ 使用するお皿・グラス・シルバー類は使用前の消毒、使用後の洗浄を徹底すること。
・ テーブル、いす等は披露宴開始前に清拭消毒をすること。
・ 披露宴会場等ドアの開閉は、原則として従業員が手袋を着用のうえ行うこと。
・ 余興を行う際は、参列者と十分な間隔(※)を保ち、大声を発する余興等については、控えてもらうこと。
・ マイクについては、使用の都度、消毒又は差し替えを行うこと。
・ 迎賓、送賓を行う場合は、人が密集しないよう、係員による誘導を行うこと。
(※)「十分な間隔」とは、1m 以上、可能なら 2m 以上を目安とし、少なくとも隣の席とは1 席程度の間隔をあけることをいう。
<ロビー・控室>
・ テーブル、ソファー、ドアノブ、エレベーターのボタン、エスカレーターのベルト等、不特定多数の者が触れる可能性のある個所については、定期的な清拭消毒を実施すること。
・ 他の結婚式参列者と重なることのないようなタイムスケジュール、動線に配意すること。
・ ロビー、控室等は、参列者が密になることのないようレイアウトし、マスクを着用してもらうこと。
<トイレ>
・ 便器内は、通常の清掃で良い。
・ ドアノブ、蛇口、手洗いシンク等は、定期的に清拭消毒を行うこと。
・ トイレの蓋を閉めて汚物を流すよう表示すること。
・ ハンドドライヤーは止め、ペーパータオルを設置するか、個人用にタオルを準備すること。
・ 手を洗う場所には液体せっけん、手指消毒剤等を設置すること。
宴会場でのソーシャルディスタンスをキープするために、本来であれば100人以上の会場を使い50人程度の来賓の披露宴を行えます。また、たくさんの来賓で実施する方法としては、披露宴の来賓ごと二部制にして、親族・友人と2回に分けることにも対応する式場もあります。
さらに、以前から人気であったガーデンウエディングを選択するカップルも増えているよう。ガイドライン内でも、アイディア次第で挙式は十分に可能です。
安全に結婚式を行えるガイドラインの運用で、2021年には結婚式と披露宴カップルが増えています。さらに、昨年結婚式を見送った新婚夫婦が改めてご挨拶の場として挙式を検討、実施しています。そして多くの当事者と来賓が「やってよかった」「コロナだからこそ、感動した」との感想が寄せられているのです。
ウエディングは女性にとって大切なイベント。当事者もそうですが、参列する方もたくさんの良い思い出や、新たな出会いが生まれることも。ウエディングフェア自体が減少している中、具体的にどうしていいかわからず、コロナだからできないとあきらめる前に、安心安全に行える方法を、プランナーさんや式場に相談してみましょう。
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