二村ヒトシ×アルテイシア Special対談 第4回
第4回 21世紀の結婚と家族のカタチはこれだ!
話題沸騰!大人気作家二村ヒトシ氏とアルテイシア氏のスペシャル対談!
「女が生きづらいこの社会、今後どう変化していくのか?」をテーマに都内某焼肉屋で進化系フェミニズム大討論、第4回。
前回:第3回「非恋愛時代にパートナーを見つけるカギは?」
第4回 21世紀の結婚と家族のカタチはこれだ!
アル:
「保守的な結婚観をもつ男女ほど結婚できない」という統計もあるそうです。「男が家族を養う」「男は仕事、女は家事育児」という性別役割分業は、経済や社会的にもう厳しい。「保守的な結婚観や恋愛観を捨てたもん勝ち」な気がするんですが、どうですか?
二村:そりゃ、捨てたほうがいいですよ。そんなもので幸せになれる時代じゃないし。
アル:古き良き日本幻想も消滅した方がいいですね。『マッサン』の“内助の功”推しとかひどいですよ。
二村:観てなかった…(笑)。
アル:『花子とアン』も『ごちそうさん』も昔ながらの女性観で、内助の功押しや結婚賛美がひどかったんですが『マッサン』は白人女性で目先を変えてみた、みたいな。『花子とアン』の白蓮なんて、真逆の描き方でフェミの人が怒ってたわけですが。
二村:そういうの見て、古い世代は安心するんだと思いますよ、たぶん。
アル:「新しい時代を作るのは老人ではない!」とシャアも言ってたけど、本気で人口問題をなんとかしたいなら、
同性の友人同士の家族制度を作るべきだと思います。養子か精子をもらって子どもを育てられるようにする。
同性同士でも恋愛感情がない方がこじれないから。ビアンカップルもゲイカップルも、嫉妬や浮気で別れるでしょう?
二村:同性愛だからよくないということはなくて、異性愛でも同性愛でも、
どっちかが依存し始めると、どっちかが回避して冷たくなる。でも回避性人格の人は必ず依存性質の相手を求める。
男女でも男男でも女女でも、つらい恋愛関係は同じです。
アル:友達はめったに別れないですからね。
二村:だったら恋愛に幻想を持たないで、恋から始まらない家族関係を構築したほうがいいのかもしれない。男は種をつけるだけで、女たち同士で大家族を作って。
僕の生まれた家がそうだったんですよ。母親が僕を生むためだけに結婚して、さっさと僕の父親を追い出しちゃった。それで女たちで作った疑似家族に家長というか、ほとんど女帝として君臨してたので。
アル:『ガープの世界』ですね。
二村:そうそう。
アル:お母さんが教祖的な存在で。
二村:うーん、宗教的ではなかったけど、支配的ではあったな。女性たちの恋や嫉妬を利用してたのかもしれない。でもそんな母は、もう86歳ですけど、いま親友のお婆さんといっしょに平和に住んでますよ。いい老後。
アル:そういう世界で生まれ育った二村さんは、いいと思いませんか? 同性の家族、特に女同士で女手が複数いる方が子どもって育てやすいし。