フジテレビ番組構成、ギャグ漫画、ねぞうアート 。縦横無尽な愛のクリエイター
HER LOVE, HER LIFE
小出真朱(こいで・まみ)さん
ギャグ漫画家、そして、ママ達の間で話題沸騰の「ねぞうアート」(寝ている赤ちゃんの周囲を家にあるものでデコレーションして写真を撮って楽しむ)の第一人者でもある小出さん。女子校&日芸育ちの個性派少女は、有名番組の構成作家事務所で活躍したのち、コミケで出版社編集者に見出され漫画家としてプロデビュー。その後もその取材力とストーリー構成力、斬新な発想でクリエイティブワークのフィールドを拡げる。
9歳年下のバーのマスターのだんな様と37歳で電撃結婚、今年4歳になるお嬢様が生まれてから、その「絵心&ギャグ心」からやってみた、「ねぞうアート」が大旋風に。
どんな少女時代でしたか?
おとなしい子でした。ひとりっこで。幼稚園から高校まで、一貫校の女子校にいっていたんですよ。幼稚園の頃から体が大きかったのもあって、小学校入学のときも先生には「活発そう」にみられていたんですけど、ぜんぜん活発じゃなくて。絵を描くのとか、インドアなことが好きなこでした。
小学校4年生時点で、普通子供って、座学以外の授業のほうが好きじゃないですか?でももうすでに私は、体育の時間が苦手で。上手にできなくて恥ずかしいから。ドッジボールとか、たまに自分がボールを取っちゃうと、内心嬉しいんだけど、ヘロイ玉を投げたら悪いと思って隣の子に「いい、いい、私いいよ」って、渡しちゃうような。おばさんがお茶した後のお会計取り合うのの逆バージョンみたいな風景ですね。
本当は投げたいんだけど、投げて失敗する恐怖のほうが圧倒的に大きかったんですね。
小さい頃から絵を描いていたんですか?
10歳年上の親戚のお姉さんが近所に住んでいて。日本大学芸術学部に進んだのも、彼女の影響です。
彼女が漫画とか上手に描けるのに憧れて。私立の女子校の幼稚園に通っていたので、そもそもあまり、家の近所にお友達がいないのも大きかったです。
絵を描くのが、1人でできる遊びだったというのも大きいですね。
まわりの子より、漫画やイラストは得意だったんですか?
「自分、イケてるな」って思った瞬間とかあります?
ありますね!幼稚園のときに“ワンワンごっこ”っていうのが流行って。
折り紙を耳が垂れた犬の形に折って、そこに絵を描くんですね。それを使って、おままごとというか、お互い犬同士みたいなお芝居をして遊ぶごっこ遊びなんですけど。
で、ほかの子は点とか線で犬の目を描くんですが、私の場合当時から“漫画絵”なんで、縦長のまつげパッチリの目に星が入ってて…みたいな、他の子が描けないような感じで描けて。それで周りの子がみんな目を描いて欲しがって、頼んでくるんです。「私のも描いて、私のも描いて」って。
そうやって、“ワンワンごっこ”でなら、私はトップに君臨でるんだ!みたいな(笑)こんなことがあって、絵に関しては、「あ、私、描けるんだな」って、思ってましたね。みんな、そのキラキラな目を描いて欲しさに、ワンワンごっこで「じゃぁまみちゃんは“陛下さま”ね」と、陛下さまの役にしてくれて(笑)陛下さまっていうのは、“ワンワン王国”?だっけな?で、一番ステキな女の子、みたいな設定なんですけど。
その後ほどなくして、それをよく思わない活発な女の子たちが、新たに“ネコ軍団”というのを結成して、対抗してきて戦いごっこみたいになり…。先生に制止されて、ワンワンごっこは終焉を迎えたんですけれど。
この経験で、「自分は絵を描くことは得意なんだ」っていう自信になったとは思います。
幼稚園からもう女子のマウンティングってあるものですね!
そうですね。「地味女(じみじょ)が頑張ってんじゃねーよ」とか、幼心に意識されたのかも。女子校っぽいですね~(笑)