高学歴“育休世代”女子が切り拓く!?女性活用の促進
HER LOVE,HER LIFE Vol.2
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爆裂大ヒット中、上野千鶴子さんも推薦。自身も働く母親である中野円佳さんの著書「『育休時代』のジレンマ-女性活用はなぜ失敗するのか-」をベースにした女性活用について議論するワークショップに潜入。
WOMEN’S SHOWCASE編集長(ロスジェネ世代)の学びを、皆様にもシェア!
文京区小石川から女性の多様な生き方・働き方を支える地域コミュニティのスタイルを生み出すことを目的に活動する小石川ウーマンベースさん主催「女性のキャリアと育児?出産を経てますます社会で活躍するために」と題したワークショップにお邪魔しました。
「『育休時代』のジレンマ-女性活用はなぜ失敗するのか-」を出版した、新聞記者でもある中野円佳さん(29歳)の著書をベースに女性活用の充実について語るワークショップには、20名を超える働くママや、女性の就労環境に関する研究に従事される方が出席。
キャリアを積み、育休を取得し復帰するというケースの方がほとんどで、ワークライフバランスの取り方や今後のキャリアの方向性について迷いがある女性も多い様子でした。
就活氷河期世代のロスジェネ層とちょっと違う、
“育休世代”とは?
両立支援の制度が整い、総合職女性が増えてきた2000年以降の新卒入社の世代を、中野さんは“育休世代”と名付けました。会社制度的に、表層的には「女性が育児休暇を取得することが当たり前にになった」世代をさします。
ワーキングママのワークライフバランスについて様々な議論がなされていますが、中野さんの研究の個性的なところは、特に
高学歴でハイキャリアの女性に絞ってサンプリングしているところ。
高学歴で高所得、夫も高所得で子どもも手に入れている「相対的勝ち組」ともいえる女性たちなので、周囲には贅沢!と言われてしまうかもしれませんが、その層にしか分からない葛藤が確かにあるという印象。
というか、ジェンダーの壁をもっともダイレクトに体感してもがいているのが彼女たちなので、まだまだ進まない企業での女性活用の道を切り拓いていってくれそうなのがこの層の女性かな、と思ったり。
こういったハイキャリアな女性たちは、「男まさりであろう」という気持ちがありながら、男性には自分よりも大きな収入、ビジネスマンとして力があることを望む傾向もあるのも確か。「主人には成功してほしい、自分よりも高い収入を得てきてほしい」(ワークショップ参加 アラサー女性)
確かに、「どうせ従わざるを得ないのであれば自分のボス(夫)は優秀であって欲しい」と思ってしまうのはひとのサガなのでしょうか。ブランド、能力のある夫を得ることも、自身のステータス、勝利に含まれるという気持ち、正直共感できます。
しかしそもそもそこで、「古式ゆかしき”女性は男性に従うもの”という文化の刷り込みは根本的には払拭しないのね」という指摘はありそうですが…。このねじれには、彼女たち自身も苦しんでいるのでは?と思います。(自身の経験も重ねて…。)