運動会や音楽会で子供たちはどんなふうに変わる?学校行事の成果と注意点について
学校行事で子供たちが”グン”と成長するよ!成長のために大人ができるサポートはある?
秋は運動会や文化祭のシーズンです。子供たちは授業や休憩時間に一生懸命練習をして当日を迎えます。近年は、学校行事について問題点が浮き彫りになってきており、内容も変化してきています。しかし、行事は子供たちの成長のきっかけになることもあるようですよ!
学校行事でおこる子供たちの内面の変化

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小学校では、行事を楽しみにしている子供が多く、家族や周囲に期待することとしては「ほめられること」「大勢の人に披露できること」です。練習段階で、話を聞いて親や周囲に褒められると、承認欲求が満たされます。すると行事当日までより熱心に取り組むようになっていき、実際の行事の後には達成感を持つことができるようになります。
また、当日は他の学年の行事を見ることで、漠然とした年長者や上の学年へのあこがれが具体的になり「あんなふうになりたい」と成長した時の自分の目指す姿を明確化できます。逆に年長学年は同級生や年少者のいいところを発見することができ、他者への理解・共感をおぼえることができるでしょう。
子どもたちへの配慮が必要なポイント
達成感でなくコンプレックスになる場合も
子どもたちへのいい成長・内面変化を起こせる学校行事ですが、子どもの個性によっては配慮が必要な場合もあります。
子供たちの個性は千差万別、人前で明るくふるまえる子供もいれば、おとなしく緊張をしやすい子、大きな声を出せる子、お話がうまくできない子、意識しても声の音量を張れない子もいます。音楽会に多い合唱コンクールでは、人前で歌うことを考えただけで緊張してしまうということもいます。本人は一生懸命練習をしているつもりでも、他の子と横並びで評価をされ本人のがんばりと評価に乖離が生まれます。するとその子は自信を身に着けたり、他の人への共感ではなく「どうせ自分なんて…」という、自分へのコンプレックスを抱えるようになってしまいます。
コンプレックスにしないためには?
学校行事が苦手な個性を持った子供の近くにいる大人たちは、練習中から注意深くその子を見守り、まずその子の頑張りを思いっきりほめてあげるようにします。それでも、同級生から心無い言葉をかけられることもあるでしょう。その時には、まず傷ついたその子の気持ちをしっかりと聞いてあげることです。人は子供でも大人でも「誰かにわかってもらえている」だけで少し頃が落ち着きます。
学校へ相談するときには?
子どもが思った以上に心を痛めていたら、事実確認をしっかりとして、学校や先生に相談してください。子どもの心やその子がうまく言葉にできない感情を伝え、一緒に行事を乗り切るための方法を考えてもらいましょう。また、こちらからの具体的な要望を伝えてみるのも一つの手段です。例えば、先生から子どもへの声掛けをお願いするにしても他の子と一緒の時でいいのか、あまり見えないところでさりげなく声をかけてもらうのか、ほめるのがいいのか、励ます方がいいのか、練習へ入りやすくしてほしいのかなど、子どものタイプによって違ってきますよね?あまり無理強いはできませんが、先生方のひと言で自信がつくこともあるのです。
がんばりをほめよう!

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行事が終わったら「一等でよかったね!」というのもいいでしょう。でももっと大切なのは「練習の時にがんばったから一位になれたんだね!すごいね!」とその子の努力や経過も一緒に声に出して伝えてあげましょう。「(順位が悪くて)残念だったね。」ではなく、「今までで一番いい走りだったよ!頑張ってたの伝わったよ!すごいよ!」とポジティブな言葉で表現してあげると承認欲求も満たされ、その子どもたちは他の子どもたちのいいところを評価できる子に成長できます。
ほめる方がラク♪
子どもたちはポジティブな言葉で満たしてあげると成長します。ネガティブな言葉や叱責をするとき「この子のためだから」と言い訳を聞きますが、子供の大きな成長にはつながりにくいのです。何より、ほめたら子どもたちは笑顔になります。笑顔を見る方が大人もうれしいですよね!ほめる方が大人も子供もラクなのです。
やっぱりいいね!学校行事
学習面で日々の努力をしている子供たち、行事ではそれまで見えなかった一面や個性を発揮します。また、他者との共感は社会に出るときにも重要です。つらい思い、悔しい思いをほめて、励まし笑顔につなげるきっかけになる運動会や音楽会はやっぱり続けてほしいと思います。