台風・ハリケーン・サイクロン実はおんなじ現象だった!じゃあ違いは?
ハリケーンが日本に上陸したことも!ハリケーンと台風の違いって?
お盆が過ぎると台風がやってくる季節です。日本では台風はよくやってきますが、ハリケーンやサイクロンはやってこないですよね?なぜだろう??という素朴な疑問を調べてみました!
台風とハリケーンとサイクロンは同じ現象
この三つの現象は、すべて「熱帯性低気圧」です。
熱帯性低気圧とは亜熱帯や熱帯で海から大量の水蒸気が上昇することにより空気が渦を巻いて出来る低気圧のことです。
温かい海でできた低気圧の風速が17.2m/秒を超えると「台風」と呼ばれます。また、通常の雨のように前線を伴わないのも熱帯性低気圧や台風の特徴です。
熱帯、亜熱帯は温かい場所であろうことは幹事から想像できますよね。日本では沖縄が亜熱帯になります。また、熱帯とは気候を区分するときには一番寒いときの気温が18℃以上の地域を指します。
それでは、台風・ハリケーン・サイクロンの違いは?
気象現象が同じなのに呼び方が違うのは発生する場所が違うからです。
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台風は太平洋北西部で発生した熱帯低気圧
アジアではインドやインドネシア・フィリピンなどが熱帯になります。この辺りでできたぐるぐる渦の低気圧が大きくなると台風と呼ばれます。また先ほども説明した通り沖縄は亜熱帯ですので沖縄近辺で発生して、海からのエネルギーで大きく成長した熱帯性低気圧は台風なのです。
ハリケーンは大西洋北部・太平洋北東部・太平洋北中部で発生
ハリケーンは赤道より北、東経180度より東で発生した熱帯性低気圧のうち、最大風速が33m/秒、時速119キロ以上で進むものの呼び名です。
アメリカやハワイに上陸して被害をもたらすものがハリケーンです。
サイクロンはインド洋北部・インド洋南部・太平洋南部で発生
サイクロンは太平洋の南側で起きますので、主にインドやバングラディシュなどが被害を受けます。
ハリケーンが海をわたって日本に来たら?
ハリケーンは東経180度以東で発生しますが、これが西に移動して180℃の線を超えると呼び方が変わり「台風」になります。ハリケーンが境界を越えて台風になるので「越境台風」と呼ぶ場合もあります。
これまでに、ハリケーンが台風として日本に上陸したことも!
1997年9月4日にマーシャル諸島の東側で発生したハリケーン・オリーバがその直後180度を越えて太平洋を西に
向かいました。これは平成9年台風第19号として14日には奄美大島付近を通過し、鹿児島・大分を超えて17日には岡山県に再上陸しました。
また、2015年7月10日にハワイ諸島南西で発生した熱帯低気圧はハリケーン・ハロラと命名されましたが、その後、やはり東経180度を通過、平成27年台風第12号になりました。この台風12号は、25日に鹿児島県の奄美群島に接近し、26日には長崎県県佐世保市付近に上陸しています。
越境台風で日本に上陸した例はこの2つだけですが、今後もやってこないとは限らないことがわかりますね。
いかがでしたか?同じ気象現象が、発生場所で名前が変わるのは何となく理解できますが、途中で名前を変えなくても…なんて気もしました。
台風は避けることができませんが、そなえることはできます。いざというときの避難場所や非常食の確認など一通り、見直してみてくださいね。