「八十八夜」とは、新茶の収穫時期のこと。立春から数えて88日目、日にちで言えば5月2日頃のこと。ちょうどお茶の新芽の周りに5枚ほどの新しい葉が芽吹く、一芯五葉の新芽が伸びてくる時期なのです。家庭でも職場でもほとんどの方があたりまえに飲んでいる「お茶」。でもその種類や効能についてあまり考えずに楽しんでいる方がほとんど。
新茶の季節である今こそ、お茶についてちょっとお勉強してみませんか?今回はお茶の種類の違いや効果についてご説明していきますよ!
お茶はコーヒーやココアなどとともに世界中で最も多く飲まれている嗜好飲料です。
お茶は、「茶」と書く場合は茶葉や飲み物のことを指し、「チャ」と表記したときには植物のことを示します。チャはツバキ科の植物で、その葉の形や葉脈はツバキやサザンカによく似ているんですよ!
さて、チャの樹の種類は数百種も存在するのですが、お茶として使用されているのは2種類、「中国種」と「アッサム種」 だけ。中国種は葉が小さく、長さは3~5cm。アッサム種は10~18cmと葉が大きめです。日本では寒さに比較的強い中国種が栽培されており、含まれるカテキン量が少なく、アミノ酸含有量が多いのが特徴。一方、紅茶によく使われるアッサム種はカテキンが豊富でアミノ酸の含有量は少なめになります。
「緑茶」「ウーロン茶」「紅茶」「黒茶」 、同じ茶葉で作ることができます。
お茶は「非発酵茶」 「半発酵茶」 「発酵茶」 「後(こう)発酵茶」の4つに分かれ、違った味わいになるポイントは、どれくらい・どうやって「発酵させるか(させないか)」によります。
緑茶は非発酵茶、ウーロン茶は半発酵茶、紅茶は発酵茶です。
ただ、お茶でいう「発酵」は長く習慣的にそう呼ばれているだけで、本来の「発酵」とは違います。
納豆やみそなど発酵食品の発酵は、微生物の働きでおいしくなったり消化が良くなる、栄養価が上がるなど、人間にとって有用な変化を起こすことです。微生物の働きで硫化水素を発生させたり、有害な物質を発生させるなど人間にとっていい変化をもたらさないと「腐敗」と呼ばれます。
中国の黒茶や高知県の特産品である碁石茶は微生物の働きも使いますので通常の発酵と同じですが、紅茶、ウーロンでは摘み取った茶葉を放置させる「萎凋(いちょう)」によって甘みや香りが加わり、その後茶葉を揉む工程「 揉捻(じゅうねん)」により 茶葉中のカテキンが酸化し、緑色からか褐色に変化 するためこの工程をお茶の世界で発酵と呼んでいるのです。
「緑茶」「ウーロン茶」「紅茶」 に関わらずお茶にはカテキン、アミノ酸(テアニン)」、カフェインが含まれます。カテキンは渋み、テアニンはうまみ、カフェインは苦みがあり、どの成分にも期待できる健康効果があるんですよ!
例えば、カテキンには抗酸化作用、テアニンにはストレスの軽減、カフェインは脂肪燃焼効果も期待できます。さらにお茶には美肌効果が期待できるビタミンCや水溶性食物繊維なども含まれます。
どのお茶にも共通して健康効果が期待できるのですが、中でも発酵を長時間↓紅茶が緑茶やウーロン茶よりもいいということもわかってきています。
紅茶は発酵時間が長いため緑茶やウーロン茶には含まれないテアニンの一種テアフラビンが含まれます。
テアフラビンは、脂肪の乳化を阻害します。そのため脂肪分は栄養的には全く関与せずに排出されますので、一般的に脂肪を阻害する効果が高いといわれているウーロン茶よりもダイエット効果が大きく発現されることになります。
また、 日本ブレインヘルス協会理事長 杏林大学名誉教授 古賀良彦氏の研究によると、紅茶は 脳血流量をアップさせ、仕事がはかどり、活気ある前向きな気持ちになるという研究結果も出ています。
検証では20~30代の有職男女に、オフィスでよく飲まれるコーヒー、紅茶、エナジードリンク、水を飲んでもらい、計算や記憶の問題のパフォーマンスとその基本となる脳の活動や自律神経、心理の状態について、比較検討。その結果、特に紅茶が脳の機能を活性化させ、自律神経のバランスを整え、さらに不安や緊張をほぐし、活力をもたらすことにより仕事の生産性を高めることがわかりました。
新茶といえば緑茶ってイメージがありますが、ダイエット効果など女性にうれしい効果がより期待できるのが紅茶であることがわかってきています。それぞれに良さはありますが、気持ちで使い分けたり効果的にとりれたりするのもいいでしょう。
ほっと一息つきたいときにリラックス効果が高いのも紅茶ですので、オフィスの休憩時間などは積極的に紅茶を飲んでみてはいかがでしょうか?
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