学校行事とお稽古ごと両立って難しい
文化祭や運動会の練習が始まると子供たちが疲れて帰宅!みんなどうしてる?
2学期(秋学期)は運動会や文化祭など学校行事が多いシーズンです。秋に「みんなで行う行事」が多いのは、学級づくりが落ち着いてクラス員の個性や関係性が強まるため行事の練習がスムーズにいくという理由もあるそうです。さて、学校行事の準備や練習が始まると子どもたちは疲れて帰ってきます。また、放課後も残って練習等が入ると帰宅時間が遅くなります。お稽古事との両立って難しくなりますよね。
今回は、小学生のお稽古事事情や、学校行事の意味についてご説明します。
お稽古事をしている小学生は7割以上!

出典:写真AC
文部科学省の調査によると、平日は塾や何らかの習い事をしている子どもが73.6パーセントを占めています。一方休日は、この割合が減り約4割にとどまっています。
習い事の内容としては、平日は水泳やサッカーなど「スポーツ」が45.5パーセント、「塾」45.4パーセントとほぼ同数です。休日は「スポーツ」を習っている子どもが57.6パーセントと最も多く、続いて「塾」が25.9パーセントになっており、そのほかのお稽古事としてピアノやバイオリンなど「楽器演奏」もあります。
一週間のお稽古ごとの回数で一番多いのが週3日プラス土・日のうちの1日となっており、現在の小学生の生活が学校外でもたいへん忙しいことがわかりますね!
親も悩んでる!学校行事orお稽古事
ヤフー知恵袋やOKWAVEなどお悩み相談サイトを見てみると、スポ少などの学校内で行われる学校外活動や塾の両立が難しく悩んでいる親御さんの相談も見受けられます。これに学校行事まで重なり、いったいどれを優先させるべきなのか、困惑気味に相談をしている親御さんも多数いらっしゃいます。相談を寄せている多くの親御さんは、学習面を優先させてほしいという思いが相談の裏にあるようです。
また、子どもの側に「これがしたい!」という意思表示があればまだ判断も付くのですが、疲れだけを蓄積させていく子供を見て両立が難しいことはどこかで分かっていても、安易に休ませることに抵抗を感じ親子ともに悩みを深めるパターンもあります。
文部科学省の見解

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中央教育審議会の報告「少子化と教育について」では、第2章の「学校教育の役割と具体的方策」のなかで、近年少子化により異年齢との交流が少なくなっている状況では、子ども同士の切磋琢(さたく)磨の機会の減少や地域での異年齢集団による活動の機会が減少していることが指摘されています。
学校行事は
”特別活動や総合的な学習の時間を活用した工夫などによる異学年交流、学校間交流、異なる学校段階間での学校間交流の推進や、放課後、休日の運動場、図書館などの学校施設の開放、余裕教室の有効活用を行うことが重要である。”
出典:
文部科学省「少子化と教育について」(中央教育審議会報告)
と、社会性を養うためにも重要であることがわかります。
子どもの気持ちを大切に
小学校高学年になり中学受験を目指す子供たち、スポーツを頑張っている子供たちそれぞれに素晴らしいことで親としては応援してあげたくなりますよね。疲れてしまってすべてが中途半端になるのは一番よくないことです。親は「疲れた」という子供のサインを見逃さず、声をかけてあげること、すべてに全力を出すことが無理な場合、その時に親としての気持ちを押し付けすぎないこと、に注意をしてどれを優先させればいいのかを一緒に悩んでそれぞれのご家庭で答えを出して上げられたらいいですね。