受動喫煙のリスクについてーぜんそくや突然死、虫歯のリスクも!ー
受動喫煙で起こる様々なリスクを考える。
喫煙をする家族がいるおうちの子供は虫歯リスクが高まるという論文が発表されました。
受動喫煙については以前から問題視されていますが問題点をちょっとまとめてみました。
受動喫煙とは
本人はたばこを吸わないのですが、家族や周囲の人の喫煙により、その方が吐き出した煙草の煙の有害物質を間接的に吸引してしまうことです。
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受動喫煙のリスク
0歳時の場合
咽頭炎や気管支炎が挙げられます。
また乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクも喫煙者が家族にいない家庭に比べ発生リスクは2-3倍に上がります。
1歳以上の子どもの場合
咽頭炎や気管支炎は勿論、気管支ぜんそくのリスクも上がります。
中耳炎リスクも1.5倍、アレルギーも起こしやすくなるというデータが出ています。
虫歯リスクも上がる
京都大学のチームが10月22日イギリス医学誌に発表した論文によると家族がたばこを吸う家庭の子どもはそうでない(家族の誰もたばこを吸わない)家庭の子どもに比べて3歳までに虫歯になる可能性が最大2倍との結果が出ました。
原因は受動喫煙によって唾液の成分が変化し、虫歯の原因菌が集まって虫歯になりやすい可能性があるとのことです。
妊娠中の喫煙がADHD(注意欠陥・多動障害)になるリスクも
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これまで煙草のリスクなのか妊娠中の母親の心理状態か明確でない部分もありましたが、ニコチンによる脳の変化が証明されました。
その結果妊娠中の母親の喫煙によって子供がADHDになるリスクは吸わない母親に比べ2.2倍になるという結果になりました。
受動喫煙を防ぐための注意ポイント
・屋内の喫煙室、空気清浄機、換気ファンは効果がない
・家の外で喫煙をするようにしても、呼気や服に付着するの
・屋外で一人が喫煙すると、半径7 mが汚染される
部屋の中では原則吸わない、ということと意外と煙が拡散するのだという意識を持ってもらうことが大切ですね。
飲酒をする私としては喫煙者は同じ「ココロ弱きもの」としてシンパシーを感じるのだが、やっぱり本人以外にリスクがあるのであれば対策を考えていかないといけないのでしょうね。ダメだと言ってばかりではなく、喫煙者が気持ちよくたばこを吸える空間も、社会は提供してあげてほしいと思うのである。
参考資料:NPO法人 日本禁煙学会「受動喫煙とこどもの健康:ファクトシート」