脳腸相関LABO.の調査の結果、30歳~49歳の女性568人のうち約半数に及ぶ47.9%が「以前よりもダイエットを諦めてしまうことが多くなった」と答えており、加齢とともにダイエットモチベーションが上がらなくなってしまうことがわかります。今回は、ダイエットのエキスパートである和田清香さんに今注目の「脳腸相関」の考えを取り入れたダイエット方法とその効果について解説いただきましたよ!
【監修】和田 清香(わだ きよか)さんプロフィール
NYにて皮膚学・ボディマッサージを学び、帰国後は化粧品開発や美容雑誌の編集・ライター業を経験。健康美容業界で得た知識、350種類以上のダイエット体験からの分析力、また、自らも健康的に15kg痩せることに成功した経験をもとに、雑誌、テレビ、ラジオ、セミナーなどに多数出演。「レギンス入浴」をはじめ、 健康美関連商品の開発も手がける他、『体が硬い人ほどうまくいく!2週間でやせるストレッチ』(宝島社)『30秒でスッキリ! 壁トレ 体を動かすのが好きになる!』(ナツメ社)など著書も多数。
ダイエットのモチベーションが低下する原因について和田清香さんは「同じダイエットをしても痩せにくいなど、若いころに比べて自身の体型コントロールがうまくいかないことで、ダイエットを始めてもあきらめがちになってしまう傾向に繋がっていると思われます。また、30代からホルモンバランスが崩れやすいことから、うまく気力を醸成できなくなることも一因かもしれません。」と語ります。
昨今は食事制限をするだけなどの、「ただ痩せればよい」といった、極端なダイエット法ではなく、体に良いものを取り入れながら行う健康志向のダイエットや、程よく脂肪を残しながらメリハリの効いたボディメイクに重点を置いたトレーニングに注目が集まっています。大人の女性だからこそ、論理的な知識をもって、効率的なダイエットを実行したいというニーズも高まる中、和田さんが注目するのが「脳腸相関」を利用した「脳腸ダイエット」だといいます。
「脳腸相関」にフォーカスしたダイエット法には世界的にも注目が集まっており、近年、脳と腸が密に関連し、美と健康、また体調や心にも影響を与えることがわかってきたといいます。ネクストブームの筆頭格「脳腸ダイエット」が、ダイエット成功の切り札となるかもしれません。
「緊張するとお腹が痛くなる…」「おなかの不調が続くとイライラする」という経験は誰にでもあるはず。つまり、「腸と脳は血管や神経を介して繋がっていて、互いに影響し合う」脳腸相関に着目したのが「脳腸ダイエット」です。
脳腸ダイエットでは、脳腸のサイクルを整えることで、肌や体はもちろん、自律神経のバランスや心のコンディションをも良好にし、ダイエットの継続と効率アップを目指します。
食事
ストレスになるほどの食事制限はしない。発酵食品をいろいろ試し、積極的に取り入れる。
入浴
毎日湯船に15分程度つかる(全身の巡りを良くするため)。余裕があれば湯船の中でウエストひねりや、お腹のマッサージをする。
睡眠
脳の休息や自律神経のバランスを整えるため、質のいい睡眠をとる。
ボディチェック
体重にこだわるよりも、自分が感じる見た目・サイズ感を大切に。
エクササイズ
深い呼吸やねじりの動作を取り入れた『脳腸エクササイズ』を実践。
頭スッキリ! 集中力も上がる! 逆立ち
効果
普段の状態とは反対方向に重力がかかることで、血液や酸素が全身や脳に回りやすくなるうえ、大腸や小腸も刺激されます。また、深く呼吸を行うことで、体温&代謝がアップ。頭がスッキリし、集中力がわいてきます。
やり方
初心者は無理をせず、簡単な逆立ちからトライ。壁を背にして両手を床につき、壁に足をつけて少しずつ上に移動します。頭からかかとまで一直線になるようにするのがコツ。上級者は、壁を使った通常の逆立ちを。いずれも、逆立ちの状態でゆっくりとした呼吸を5回行います。慣れてきたら徐々に回数や時間を延ばしていきましょう。
便秘、イライラ、むくみも解消! ねじりエクササイズ
効果
股関節まわりのストレッチ効果が高まるポーズ。ねじりの動作で腸を刺激。腸の蠕動運動を促してお腹のコンディションを整えます。また、深い呼吸を繰り返すことで、自律神経のバランスを整え、イライラや冷えなど、自律神経の乱れから起こる不調の軽減にも役立ちます。
やり方
脚をクロスさせた状態で、上半身を左右にねじり、その状態のまま深い呼吸を4~5回繰り返します。クロスする脚を入れかえ、同様にねじりと呼吸を繰り返します。
脳腸エクササイズは和田流の『脳腸相関』を整えることを狙ったエクササイズです。
大事なことは、ゆっくり深い呼吸を心がけること。深い呼吸をすることで、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態になります。加えて、深い呼吸には、体を効率よく温め、腹部周りの筋肉をほぐす効果もあるのです。また、ねじる・ひねる動きは、腸に刺激を与え、腸の蠕動運動を活発にし、脳にも血流が行きやすくなります」と和田さん。
日常生活でも、脳腸エクササイズの発想を取り入れると良いそうです。「ひねりの動きは、家事やデスクワーク中にも取り入れると良いでしょう。歩くときには腕を大きく振ると、ひねりが加わって腸にも刺激が伝わります。また、歩く・走るなどのリズミカルな有酸素運動を行うと、脳内物質のセロトニンが増えることがわかっていて、自律神経を整える効果も期待できます」
生活習慣の改善と、脳腸相関を利用したダイエットはストレスなく続けられることができることがわかりますね。今日から実践できることがほとんど。ストレスフルな従来型のダイエットはいったん休止して、生活そのものを見返してみましょう。
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