イマドキ出産のマネー事情、いくらかかる?もらえる?使える保険は?!
知らなきゃ損する?!マネーレッスン Vol.4
知らなきゃ損する?!お金苦手女子のためのマネーレッスン Vol.4
お給料をもらったら、あるだけ使ってしまう。貯金したいけどなかなかできない。お金のことを考えただけで頭が痛くなる・・・。そんな「お金苦手女子」のために、オトク情報に詳しい女性FP(ファイナンシャルプランナー)の福島佳奈美がお届けする「マネーレッスン」。この情報、知らなきゃ確実に損しますよ!
いくらかかる?いくらもらえる?
出産に役立つ保険もわかる!イマドキ出産事情
お金苦手女子:最近、友人が出産ラッシュで。赤ちゃんを見ていると、すごくかわいくて、「いつか、私も…」なんて想像が膨らむんです。ところで、出産するにはどのくらいお金がかかるんですか?会社からお金がもらえるから、そんなに心配しなくていいよ、って友人は言うんですけど。
福島さん:そもそも、出産は病気ではないので原則は全額自己負担です。でも、それでは負担が大きいので、実際には会社が加入している健康保険から「出産育児一時金」として、子供1人あたり、42万円が支給されるんです。このうち3万円は産科医療補償制度の保険料です。国民健康保険でも同じ金額ですよ。すでに退職して夫の扶養になっている方は、夫の会社の健康保険から同額の「家族出産育児一時金」が出ますよ。
お金苦手女子:そんなにもらえるんですか!でも、そもそも出産費用はいくらくらいですか?
福島さん:それが、けっこう幅があるんです。個室か大部屋か、公立病院か個人病院か、自然出産か無痛分娩か…などにもよりますが、平均は47万円程度です(平成22年厚生労働省資料より)。セレブ出産だと100万以上ともいいますし、都市部では「出産育児一時金」を上回るケースがほとんどですよ。
病院では、実際にかかった費用から「出産育児一時金」を差し引いた金額を支払います。もし、帝王切開などで医療処置が必要になると健康保険が適用されますので、費用は3割負担になりますし、高額療養費の対象にもなるのでお金が戻ってくることも。
お金苦手女子:けっこうお金がかかりそうですね…。では、民間の医療保険に入っていたら、入院や手術の給付金は出るんですか?
福島さん:通常の医療保険は、自然分娩では出ないんです。でも、帝王切開や切迫流産など、健康保険が適用されるような場合は出ますよ。入院が長びくと給付金も多く出ますので、高額療養費も適用されて実際にかかったお金より、もらったお金の方が多かった!なんていうこともあります。ただ、妊娠がわかってから民間の医療保険に加入しようとしても、妊娠27週を過ぎると加入できなかったり、加入できても「特定部位不担保」という条件付きの加入になり、妊娠・出産にかかわる給付金は支払われない保険会社がほとんど。出産に備えて医療保険に入っておきたい方は注意してくださいね。
お金苦手女子:そうなんですか!今度結婚する友達に教えてあげようかな。
福島さん:あまり知られていないのですが、保険期間が短く保険金も少ない保険である「少額短期保険」の中には、妊娠32週目まで加入できて、妊娠・出産にかかわる給付金も出る保険や、保険に加入した時に妊娠していなければ、自然分娩の入院でも給付金が出るものもあります。保険料も安めですので、このような保険を利用しても良いかと思います。
また、出産後も仕事を続ける場合ですが、仕事を休んでいる間の経済的負担を軽減するため「出産手当金」という制度があります。これは、1日当たりの給料がいくらかを計算して、その3分の2程度を産前42日、産後56日で合計98日分支給するものです。やはり健康保険の制度なので、会社が手続きをしてくれる場合が多いようですが、していないようでしたらご自分で申請してくださいね。
お金苦手女子:いろいろ、もらえるお金があることがわかって良かったです!あとは、旦那さまになる人を見つけなきゃ!