みんなの忘年会事情。予算は?参加回数は?無礼講の本当の意味
忘年会の傾向と対策!無礼講はひかえめに…
12月に入るとあちこちで開かれる忘年会、古くは「としわすれ」として慰労の意味で知人が集まって開かれた宴会です。宗教行事でもなく「お祭り騒ぎ」をするのは日本独特の行事らしく、さらに「無礼講」と呼ばれる酔いつぶれるまで飲み倒す習慣は、16世紀にキリスト教の布教のためにポルトガルから来た宣教師、ジョアン・ロドリゲスさんが「酒で腹いっぱいにし、泥酔させることを目的」と分析していました。
さて、みなさんは忘年会の予定はありますか?今回は、各種アンケート調査から最近の忘年会事情についてご紹介します。
一回の予算は4312円
出典:写真AC
忘年会の会費で一番多い価格帯は3,500円~4,500円です。続いて、2,500円~3,500円、4,500円~5,000円と続きます。忘年会のコース料理を設定している飲食店も多く、その価格帯は3000円から5000円程度ということを見れば、お店側がお客さんの需要に対応しているといえますね。
会社関係の忘年会では、先輩社員が後輩の飲食費の一部を負担しているケースもあるようです。ボーナスシーズンですので多少太っ腹になるのかもしれません。
忘年会は何回参加する?
忘年会の参加回数は、0回という回答が39.6%と一番多いです。参加した人の回答では、1回が26.9%、2回が16.8%でおおよそ半数になります。男女別でいえば、男性のほうがより参加回数が多いのですが、これは女性は子供がいるために不参加、と回答するケースが多くなっています。
忘年会をあえて欠席。そのわけは?
忘年会に誘われ、予定も空いていたけど欠席をした経験があるという人は約半数の49.8%います。
その理由としては
●お金がかかるから
●上司に気を遣うのがいや
●お酒が嫌い
●忙しい
などが挙げられています。
また、参加しているものの、忘年会は楽しみでないという意見が半数あります。会社関係の忘年会は、参加しているけれど少し気持ちが前向きにならないという人もいらっしゃるのですね。
無礼講とは?
出典:写真AC
忘年会は「無礼講が許される」なんて言いますよね。
無礼講の本来の意味は、何をしても許されるということではありません。
日本には神事として「礼講」がありました。これは、神様からいただくお酒を上座から順に飲む儀式のことで、現在残っている、結婚式の「三々九度」のようなものでした。上座から順に運んでくる盃の酒を飲み干す作法を3度繰り返しますが、その儀式は絶対に守らねばならない作法で、出席者は、「礼講」の間は、決められた席に座し厳粛に執り行われます。
そうして「礼講」が終わったあとは、上下の関係を超えて一緒に酒を飲むことが許された、これが「無礼講」です。
無礼講で打ち首に!
鎌倉幕府討幕を図った後醍醐天皇は、上下の関係なく酒を酌み交わす無礼講を行ったといわれています。
後醍醐天皇は、武士を集めて、おいしい料理と美女をそろえて酒を出し3日間も「無礼講」を行いました。この時に上下の関係は忘れようということで、武士たちに階級を表す烏帽子や法衣も脱いで、まさに乱痴気騒ぎを行ったといいます。
集まった武士たちは、最初のほうこそ厳かに飲んでいましたが3日も飲めや歌えの大騒ぎ、そのうち自分の本心をさらけ出してしまいます。後醍醐天皇はこの時の武士たちが語った内容から、彼らに幕府を倒す意思があるか否かを確かめたのでした。。そして、「無礼講」で話された倒幕計画がやがて外に漏れ、彼らは斬首刑になります。
無礼講を真に受けてはいけない…
会社の上司が、計略を立てて部下の本心を聞き出そうとはしていないとは思いますが、「無礼講だ!」といっても
個人のとらえ方で線引きが違う、非常にあいまいな言葉です。
お酒を楽しく飲むのは素晴らしいことですが、やはり社会的なルールやマナーを大切にして一年のとしわすれをするようにしましょうね。
アンケート参考サイト
リクルートライフスタイル
ホットペッパーグルメリサーチセンター
クリエイティブサーベイ株式会社