「75歳の壁」人生には色々な壁がある…
75歳の壁って言葉知っていますか?
人生にはいろんな壁があります。
受験で失敗したり、お仕事でうまくいかなかったり…ちょっとずつ乗り越えて生きていくのが人生ですよね。
今回は「75歳の壁」について。
75歳の壁??
130万の壁は聞いたことのある方も多いと思います。嘆きの壁、バカの壁とか、ウォールローズとか…壁、いっぱいあるね!
でも、「75歳の壁」という言葉、まだまだ耳慣れない方も多いのではないでしょうか?
要介護者の割合が急激に増えるのが75歳というのが「75歳の壁」です。
出典:写真AC
75歳を超えると要介護者が急増
2009年の年代別要介護者数のグラフです。
出典:厚生労働省 要介護度別認定者数の推移
70歳から74歳までは要介護認定者はその年齢層の総数の6%程度、75歳から79歳の年齢層で倍増、それ以降も急激な増加のラインを描きます。
後期高齢者医療制度への加入
また、社会保険で自分の勤め先の健康保険に親を扶養家族として入れていたとしても75歳以降はすべての人が後期高齢者医療保険加入に切り替わり保険料の支払いが発生します。この部分においても75歳の壁と呼ばれる要因です。
親の介護と自分の老後はトータルで考える
自分の健康管理はもとより、自分の両親が健在な場合は親の介護は考えていかなければいけない問題です。
自身の親世代が75歳を迎える時期というのは多くの場合40-50歳台です。この時期にはお子さんがいらっしゃる場合は教育資金の支出が増える時期とも重なります。また、目の前の親の介護費用にばかり注目してしまうと自身の老後費用を食いつぶしてしまうことになりかねません。
介護離職はできるだけ回避を
働き盛りの人が親の介護を理由に離職するケースが増えています。
現在は自分の親の介護は自分がせざる負えないという独身男性、また、結婚をしていても女性の社会進出で介護も夫婦共同で行う方が多くなっています。
自宅介護を望まれる高齢者も多く、実家へ週末介護平日は仕事という生活サイクルの疲れと会社へ迷惑をかけられないという遠慮から離職を選択する人が多いのです。
介護の平均期間は約4年8か月、なかには10年以上の介護生活を強いられる場合がありますが、40代で離職した場合の再就職は非常に厳しいのが現状です。
苦しい時期もあるとは思いますが「離職しかない!」と思った時でももう一度諦めずに働き続ける道がないか考えてみてほしいと思います。
参考:Journal of Financial Planning 2016年11月号