おせち料理とお雑煮のいわれ‐最近注目の年明けうどんとは?
年明けうどんってなんだ?おせちや、年末年始に食べる料理のいわれを知ってますか?
年末年始の準備を始める時期です。デパートでは毎年恒例、有名料亭やレストランが提供するお節料理の予約が始まっています。今回は、お節料理のいわれとここ数年で知名度を上げてきた「年明けうどん」についてご紹介します。
おせち料理のはじまりは節句ごとの「節会(せちえ)」

出典:写真AC
おせち料理を漢字で書くと「お節料理」になります。この「節」とはもともと中国の陰陽五行説に由来し、季節の節目となる日で、年間に5つの行事が行われていました。この5つとは「人日の節句」「上巳の節句」「端午の節句」「七夕の節句」「重陽の節句」とそれぞれ呼ばれます。「端午の節句」「七夕の節句」は皆さんご存知ですよね。「上巳の節句」は現在のひな祭り、「重陽の節句」は9月地方によっては菊のお祭りが開催されます。
江戸時代までは、この節句ごとに神様にお供え物をしたりお祝いの食事「節会(せちえ)」の風習がありました。本来、一年の最初の節句「人日の節句」は七草がゆを食べる日なのですが、年の初めに神様をお迎えするための特別な料理をおせち料理として年始に食べる習慣ができたのです。
お雑煮は?

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餅を入れたお吸い物をお正月に食べる風習は日本独自のものです。その地方や地域によって、出汁も具材も違い、また家庭によっても差異が見られる正月料理です。日本で初めて「雑煮」という言葉がでたのは室町時代のようです。
元日の朝(元旦)にお餅入りのお汁をいただくのは、大晦日の夕方に神仏に供えた餅や飯を日の降ろした「お下がり」に、具を加えて煮て食べることで、神様と一緒のものをいただく、ありがたいことだと考えられていたのです。お正月にはその年の神様を家に迎えるため、しめ縄なども飾ります。そういった風習のひとつなのです。
結婚式などおめでたい日にも餅入りのお吸い物が御膳に並ぶことがありますが、これは「雑煮」ではなく、たとえ具材が同じで餅が入っていたとしても「吸い物」「おすまし」と呼ばれます。
新しい風習「年明けうどん」って?
最近は年末には「年越しそば」、年が明けたら「年明けうどん」を食べる習慣が広まってきました。

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年越しそばは年末大みそかに食べますが、これは、そばが切れやすく「その年の厄災を断ち切って新たな一年を迎える」という意味があります。年明けうどんは、日本中に浸透している年越しそばの風習にならい、年明けに真っ白なうどんを食べることで、その年の人々の幸せを願います。トッピングに赤いものを添えて紅白にするのが唯一のルールで、元旦から1月15日までに食べます。赤い食べ物としては、梅干しや、エビ、明太子などがトッピングに選ばれますよ!

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さて、この年明けうどんの風習が始まったのは2009年です。さぬきうどんの業界が中心となり、お正月の新たな経済効果、消費の掘り起こし業界の活性化を狙っています。
新しい風習ですが、日新食品もこれまでに「どん兵衛 年明けうどん」や「ごんぶと 年明け鶏白湯うどん」などの商品も販売していましたよ!かまぼこに「寿」の文字が入っており、「梅干し」で紅白を演出し、さらに「よろこんぶ (よろこぶ)」に通じる「とろろ昆布」、長寿を願う「寿かまぼこ」など、新春にふさわしい縁起のよい具材が入っています。
いかがでしたか?日本の食生活はどんどん西洋化されて折り、おせちも洋風のメニューが増えてきています。歴史やいわれを知ると家族でおせちを囲んで楽しく話をしながら食べられますね。日本の文化を大切にしながら新しい風習も楽しんでくださいね。