不妊治療-仕事と治療の両立で悩む女性-
不妊治療を受ける女性はいろいろな悩みを抱えています。
先日、社会的不妊についてご紹介させていただきました。今回は不妊治療に悩む女性の問題について。
不妊治療、女性の悩みは?
不妊治療を受けたことがある女性へアンケートを取ったところ、不妊治療中の不安や悩みは
・治療費の負担
・治療が成功するか?
・体への負担
・治療をいつまでつづけるのか…
など様々あります。
これに加えて約6割の女性が
仕事と治療の両立が難しいと答えています。
どうして仕事との両立が難しいのか?
ホルモン治療の副作用
不妊の種類によってはホルモン剤を内服したり、注射を受けたりします。
即効性が高いのでスタンダードな治療の一つですが、効果の高い分副作用が強く出る人がいます。
めまいや疲れ、頭痛、食欲不振などが主な症状ですが、気分がすぐれなくなる人もいます。
すると体調不良で出勤せざるを得ません。急な欠勤がつづくと、職場の人間関係がぎすぎすしてきて居づらさを感じます。
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通院スケジュールが立てにくい
また、不妊治療は排卵日など体の状態によって病院に行かないといけません。
急に休みを取ることが難しくて本来通院しなければいけないタイミングを逃したり、体調不良ではない理由の欠勤で同僚、上司から心無い言葉をかけられて辛い思いをする女性もいます。
会社で不妊治療を受けていることを言えない悩み、告白しても…悩む
不妊治療は告白せずに行う女性がほとんどです。治療が成功するかどうか不安なため公表できないのです。
一方、欠勤などで同僚や上司に迷惑をかけることを申し訳なく思い、告白して理解を得ようとする女性もいます。こういった人の中には治療で休んだ時に「特別扱いされている」といやみを言われたという事例もあります。
ハイキャリア女性ならではの悩み
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ハイキャリア、責任のある立場の女性の中には、売上のプレッシャー、人材育成など業務上のストレスが不妊に影響している可能性を感じているものの、会社内で弱音が吐けないと思ったり、好きな仕事なので続けたい。治療を取るか、仕事を取るか板ばさみ…と悩んでいます。
仕事を辞めても治療がうまくいくとは限らない…
副作用に伴う体調不良やストレスで不妊が解消しないと思うと退職したほうがいいのでは?と不安を感じる女性も多くいます。
ところが、仕事を辞めても治療がうまくいく保証はありません。
無事に授かれなかった場合は、女性にとって「何も残らない…」という寂しい結果になってしまいます。
ますます板挟みの状態になってしまいます。
不妊女性の悩みの一例です。
結論の無い結びになってしまいましたが、子供が欲しいと思っている女性、周囲が「子供が生まれてくる(結婚をした女性が妊娠する)のは当たり前。」というのは現在では少し認識を改めたほうがいいということを知っていただけたら…と、思います。