書籍「猫的感覚」と我が家の「スコトン」
猫と人間の関係について。
猫を飼って3年経った。それまでに猫の飼育経験はなかった。
犬もかわいいし大好きだけど、毎日散歩、ワタシには・・・ムリ。猫を飼ってるだけで「コミュ障」って思われるのはしゃくだが、犬よりは猫の方が性に合っていると思う。
スコトン
タイトルのスコトンね、ワタシのうちにいる猫の種類。
「スコティッシュホールド」と「トンキニーズ」のMIXだからスコトン。
お父さんがスコ、お母さんがトンキ、生まれた時の兄弟は7匹いた。
猫を家族に迎えたいと思って里子を捜したりしたけれどなかなか「この子!」と思う子に出会えなかった。
その矢先、ペットショップで生まれたばかりでお母さん猫の周りでよちよち歩いているちび猫達の中の一匹に一目惚れした。
ワタシはお母さん猫の堂々とした佇まいに圧倒されながら「大事にお迎えするから!」となぜかお母さん猫に「お願い」したのを覚えている。
出会ってから3週間後、生後1月半で我が家にやってきた。
スコティッシュホールドとトンキニーズのMIX[スコトン」
お外を知らない
女の子、完全家猫、なにも分からないまま飼育本片手に飼い始め「常識」どおり避妊手術をした。
彼女が家を出るのは年に一度、予防接種を受けに病院に行くときだけ。
必ずキャリーに入れるので外を歩いたことは一度もない。
窓辺にちょこんと座って庭にいる蝶や雀を珍しそうに見ているけど、出ようともしない。
掃き出し窓を開けてワタシが外に出ていても珍しそうに覗くだけだ。
スコティッシュホールドは奇形
飼い始めて知ったがスコティッシュホールドは突然変異の奇形で垂れ耳の子が生まれたらしい。
その耳がかわいいのでその後ブリーダーが垂れ耳になるように掛け合わせたというのだ。垂れ耳同士で掛け合わせればたれ耳が生まれる確率は高くなる。(今は垂れ耳同士の交配は禁止されているらしい。)
しかし耳がたれるのは、骨が異常を起こしているからなのでスコティッシュホールドの猫の中には足の奇形で歩けなくなる病気がある。
スコティッシュホールド 出典:写真wikipedia
最初に予防接種に言った病院の先生から説明を受けた時は怖くなった。完全に我が子だと思って育てていたからだ。
うちの子はトンキが混ざっているのでたれている耳も立ってくるかもしれない、とも言われたがそんなことはどうでも良かった。元気であれば何でもいい。
ちなみに現在、耳は「中途半端にたれている」スコトンだ。
避妊手術
避妊手術は「当然」と思っていた。絶対に家からださない!と決めていてもにゃんこが飼い主の知らない間にちょっと冒険をして外に出た話はよくきく。「知らない間に赤ちゃんが生まれた」という話もきいた。そんなことになったら飼いきれないし里親を捜したりしなきゃいけない。見つからなければ殺処分をお願いするしかない。「かわいそうな命を増やさないために」当然だと思った。
トンキニーズ 出典:wikipedia
コンパニオン・アニマル
動物と人間の関わりは太古からあったが、昔は家畜や狩猟のための共同生活、人間にとって食料、道具として関わってきたのた。
その動物達が近年(ごく最近)は人生の伴侶、家族として迎えられている。犬がその代表格だけど猫だって立派なコンパニオンアニマルだ。
コンパニオンアニマルは「人間が好き」あるいは「人間は敵ではない」という感情・認識が動物側になければ成立しない。
外猫、野良猫を取り巻く現状
飼いネコでも外猫の場合避妊手術をしている方がほとんどだ。マナー、と言うかルール。
野良猫はつかまって殺処分か保護活動の方に救われて「避妊手術」を受けさせて貰えたり里親を探してもらえたりしている。それ以外のすばしっこい奴は生き残れるが彼らのすばしっこさは人に対して「警戒・敵意」を持っているからだ。
繁殖可能なコンパニオンキャットが減っている。
ブリーダーは高く売れそうな猫に繁殖能力を残すがそれ以外はやはり避妊する。「猫の性格」はあまり関係ない。猫は性格も遺伝する割合が高くおとなしい猫の子はおとなしい猫に、人好きのするねこは人に警戒をしないねこに育つことが多いそうだ。
つまり、野良猫だけど近所のおばさんにごはん貰うような子は繁殖能力をなくし、人に対して警戒心を抱く猫は繁殖が可能。それ以外の猫は「性格よりも見た目重視」な猫にのみ子供を産む能力を残すことを許される。
出典:pixabay
猫と人の将来を危ぶむ
うちの子は「人と距離を置いて付き合いたい」と思ってる猫だ。人間嫌いじゃないけどべたべたされるのは嫌なのだ。だから抱っこも迷惑がる。たまに機嫌が悪いと噛みつく。
そんな猫だからひと好きな猫のお母さんにはなれなかったかもしれない。
でも、私は何も考えずに彼女に避妊の手術を受けさせた。飼い主のエゴと思ったので手術はガラス窓からのぞいた。
麻酔をかけられたにゃんこは四肢を柔らかいひもで縛られ手術台の上であおむけに固定される。
手術は30分もかからなかったと思うが、麻酔から覚めるとき彼女はとても怖かったというように震え、思うように動かない体を必死に動かそうとする。そのあと数日は元気がなかった。
結論はでないけど…猫の避妊について考える
今殺処分から猫を守るために野良猫に避妊手術を施すことは間違いではないと思う。野良猫が増えて困る人がいる。猫と人が円満な関係でいるためには仕方がないのかもしれない。
でも、ワタシが彼女に受けさせた手術は正しかったのかな?ちょっと疑問に思っている。
猫の本「猫的感覚」
猫の歴史やコンパニオンキャットの事を書かれた書籍。
猫の行動と肉食であること、なぜ世界に猫が広まったかなどが書かれていてとても興味深かった。
ジャケ買いの本だけど内容の濃い一冊です。猫が好き♡という方にはぜひ読んで頂きたい本です。