ハイブリット食物繊維「小麦ブラン」とは?おすすめ商品とレシピ紹介!
小麦ブランは食物繊維豊富で美容や健康にいいらしい!ブラン商品やアレンジ・レシピをご紹介♩
小麦の外側の茶色い部分「ふすま」は日本でも古くから食べられている食材です。最近では「小麦ブラン」や、小麦を丸ごと粉にした全粒粉で作ったパンやお菓子も見られるようになりました。この「小麦ブラン」、食物繊維や栄養素をたくさん含んでいるんですよ!今回は、小麦ブランがどのようなものか、また小麦ブランを含む商品とアレンジレシピをご紹介します。
「小麦ブラン」とは?その特徴と栄養成分について
まずは小麦ブランについてご紹介します。最近では、コンビニでもブラン製品が販売されていますので、健康や美容にご興味のある方はご存知かもしれませんが、その歴史や栄養成分について少し詳しくご紹介していきますね!
小麦は粉で食べるから「粉麦(こむぎ)」?!
小麦、米、とうもろこしは、もっとも重要な穀物という意味で「世界三大穀物」と呼ばれます。生産量も多い主食の作物であるため、私たちの生活に欠かせない食材です。中でもムギ類は、1万年以上前に西アジアで栽培化された、世界で最も古い穀物と考えられています。
小麦は古来より、米や大麦のように「粒食」をされてきませんでした。それは「ブラン」と呼ばれる硬い外皮のためでした。米は中の胚乳が硬く表皮が柔らかい構造であることから、表面を削って精白した粒食が適しています。それに対し小麦の粒は、いわゆる“小麦色“をした外皮が非常に硬く、柔らかい胚乳を覆っている上に、真ん中には1本の深い溝があるのです。硬い外皮は簡単には取り除くことができないため、少しずつ段階的に砕きながらふるいにかけて、中の胚乳部分だけを「小麦粉」として使用してきたのです。
実は「小麦」という名称も、大麦より穀粒が小さいからというだけでなく、粉にして使われるから「粉麦(こむぎ)」、または古くからあるために「古麦(こむぎ)」などの諸説があるそうです。英語でも小麦はwheat、大麦はbarleyと明確に分けられています。
古くて新しい、栄養豊富な食材「小麦ブラン」
小麦のおよそ15%を占める小麦ブランは「ふすま」とも呼ばれ、豊富な栄養を蓄えています。ミネラル(リン、カリウムなど)、ビタミン(B1、B2、E)を多く含み、食物繊維の含有量も42.8%と穀物の中ではトップです。製粉工程から出たままの小麦ブランは食品としては使いにくく、飼料用にされることが多いのですが、欧米ではその健康効果から、小麦粉に小麦ブランを配合したり、小麦ブランを含む全粒粉原料のパンの消費が伸びています。日本でも朝食などでシリアルの原料として活用されているほか、パンやクッキーなどにも使われ、徐々に認知が上がってきています。太古の昔から存在するのに、今またその良さが見直されてきている「古くて新しい」食材なのです。
現代の栄養事情~若い人ほど摂りたい食物繊維~
小麦ブランにも多く含まれる食物繊維は第6の栄養素とも言われ、近年注目度が高まっています。2015年版の「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省)では、食物繊維の摂取目標量が男性20g以上、女性18g以上(1日当たり、ともに18歳以上)に引き上げられました。小児(6~17歳)にも初めて目標量が設定され、食物繊維が成長や成人後の健康にもたらす影響が重要視されつつあります。食物繊維の不足は便秘や生活習慣病の原因になると言われ、海外の研究では世代を超えて腸内細菌へのダメージが子孫へ受け継がれてしまう、とされています。(Erica D Sonnenburg, et al: Nature, 2016; 529 : 212 )
しかし日本人が実際に摂取している量は年々減少しており、全世代での平均は2015年現在で14.5 gと目標値を約4-5gほど下回っています。さらに年代別に見ると、若い人ほど少ない傾向にあります。

伝統的な和食が基本だった1950年代と摂取食品群の内訳を比較すると、特に穀物からの量が減っていることがわかります。食の欧米化により主食であるお米の消費量が減っていることに加えて、近年の糖質制限ブームなどにより穀物をさらに避ける風潮もあり、食物繊維の摂取量はなかなか上がりにくいという現状があります。
小麦ブランは穀物ではNo.1の食物繊維量!
食物繊維とは、ヒトの消化酵素で消化することができない食品成分の総称で、大きく分けて2種類があります。
穀物に含まれる食物繊維の量を比較してみると、精製したお米はもちろん、玄米やオートミールなどと比べても、小麦ブランのある全粒小麦に一番多く含まれていることがわかります。特に多いのが不溶性の食物繊維です。小麦ブランを積極的に取り入れることは、食物繊維不足の解消への近道となりそうです。
おすすめのブラン商品!
ブランを含んだ商品が増えてきています。その中でもお手軽においしく食べられる商品をご紹介します。
ケロッグ オールブラン 【食物繊維量 11.0g(1食分/40g)】

小麦の中でも最も食物繊維の豊富な外皮(ブラン)を主原料にした、食物繊維(小麦ブラン)たっぷりのシリアル。1食分 (40g) で、11.0g(レタス約3.5個分*)の食物繊維が摂れます。消費者庁許可の特定保健用食品です。※日本食品標準成分表2015に基づいて計算したものです。
http://www.allbran.jp/ja_JP/product-page.html
パスコ ゆめちからブランロール【食物繊維量 約1.4g(1個当たり)】

国産小麦「ゆめちから」の全粒粉と小麦粉を使用し、全粒粉の香ばしさや自然な甘みをお楽しみいただけるロールパンです。小麦をまるごと挽いた全粒粉には、ブランや胚芽等も含まれています。1個当り食物繊維が約1.4g入っており、イーストフード・乳化剤不使用です。
https://www.pasconet.co.jp/products/39/
明治 マクビティ ダイジェスティブビスケット【食物繊維量 1.1g(1袋当たり/標準28g)】

ザクザクした食感とやさしい甘さが特徴のプレーンタイプのビスケットです。穀物とバター風味の豊かな味わいが楽しめるプレーンタイプ。タルトなどお菓子の生地にもご利用いただけます。
http://www.meiji.co.jp/sweets/biscuit/mcvities/
小麦ブランを使ったレシピ <意外なゴハンレシピ>
小麦ブランはお奴で食べるだけでなく、シリアル商品を使ってご飯レシピにアレンジすることもできます。
食物繊維が取れるブランのお食事レシピをご紹介しますね!
ハートのブランハンバーグ
【食物繊維量 3.8g(レタス約1.2個分※)】
【材料】(分量:4~6人分)
牛豚合い挽き肉:300g
小麦ブラン入りシリアル:60g
豆乳:120cc
たまねぎ:100g
まいたけ:50g
(A)塩:小さじ1/4, ナツメグ:小さじ1/2, たまご:1個
オリーブオイル:小さじ3
スライスチーズ:2枚
(B)ケチャップ:大さじ2, 赤ワイン:大さじ2, 中濃ソース:大さじ2, チョコレート:10g
ベビーリーフ:適量
ミニトマト:6個
【作り方】
(1)ボウルに小麦ブラン入りシリアルと豆乳を入れて10分位浸しておく。
(2)玉ねぎ、舞茸をあらみじん切りにする。
(3)フライパンにオリーブオイル(小さじ1)を入れて火にかけ、玉ねぎ、舞茸を炒める。
(4)大きめのボウルにひき肉を入れてよく捏ねる。粘り気が出てきたら、(1)を入れてよく混ぜ、粗熱が取れた(3)、(A)を入れて混ぜ合わせる。
(5)フライパンにオリーブオイル(小さじ2)を入れて火にかけ、4~6等分した(4)をハートの形にしていれる。蓋をして中火で3分、裏返して弱火にしさらに3~4分焼く。
(6)そのままのフライパンに(B)を入れてソースをつくる。
(7)ベビーリーフをのせたお皿にハンバーグを盛りつけ、ソースをかける。
※日本食品標準成分表2015に基づいて計算したものです。
小麦ブラン入りコーンの香ばしチーズ焼きおにぎり
【食物繊維量 2.6g(レタス約0.8個分※)】
【材料】2個分
黒米入りごはん:180g
(A)小麦ブラン入りシリアル:10g, コーン:10g, 溶けるチーズ:10g
塩:少々
(B)小麦ブラン入りシリアル:5g, 溶けるチーズ:10g
【作り方】
(下準備)米1合に対して、黒米大さじ1杯を入れて米をとぎ、水に1時間くらい浸水させて通常通り炊く。
(1)ボウルに黒米ごはんと(A)を加えて混ぜ合わせる。
(2)2等分にして丸く整形し、塩(適量)をまぶす。
(3)混ぜ合わせておいた(B)を(2)の上にのせ、オーブントースターで焼き色がつくまで焼く。
※日本食品標準成分表2015に基づいて計算したものです。
いかがでしたか?近年では、食物繊維をなかなかとりずらい状況にあること、小麦ブランには食物繊維だけでなく様々な栄養素が含まれていることがわかりました。また、小麦ブラン商品はそのまま食べてもおいしいですが、いつものレシピに少し加えてアレンジすれば簡単に栄養バランスもよくなります。小麦ブランでヘルシーな食生活を目指してください!