香りが高くて飲むとほっとする紅茶、リラックス効果は体感済みにしても紅茶にはさらなる健康効果の可能性に注目が集まっているのをご存知ですか?
前回は、お茶は数百種類以上あるチャの樹のうち、おもに2種類だけが使われること、お茶の種類、緑茶・紅茶・ウーロン茶・黒茶の違い、中でも紅茶がダイエットや仕事効率アップの点で他のお茶よりもいいということをご説明しました。(過去記事はコチラ→★)
今回はさらに紅茶について深堀り、他のお茶にはない可能性につてご紹介していきますよ!
なぜ紅茶は他のお茶よりもいいのでしょう?どこが違うのかをご説明していきます。キーワードは「発酵」と「テアフラビン」です!
まず初めに、お茶でいう「発酵」は一般的な発酵とは若干違います。
通常の発酵は微生物によって引き起こされますが、お茶は一部のお茶を除いては微生物の働きとは関係なく、水分を飛ばして加水分解をし、甘みや香りがアップする「萎凋(いちょう)」と、茶葉をもんで適度な圧力をかけることで茶葉中のカテキンを酸化させる「揉捻(じゅうねん)」のことを指します。揉捻により褐色になる作用もあるんですよ!
お茶の種類によって発酵時間は違います。緑茶は「非発酵茶」。発酵させないため緑色です。ウーロン茶は「半発酵茶」、茶葉の緑が完全に褐色になる前に発行を止めます。商品によって止めるタイミングが違い、発酵度15%(軽発酵)~70%程度と紅茶に近いものまであります。
紅茶は「発酵茶」です。紅茶の 萎凋(いちょう)時間は、 摘んだ生葉を約一晩(15~20時間)放置、その後の揉捻(じゅうねん)は45~90分、しっかりと揉むことで酸素による酸化酵素を活性化し、紅茶独特の香りに変化します。
発酵によってポリフェノール「テアフラビン」が増加!
通称「お茶博士」大森正司(おおもり・まさし)先生によると、長時間発行する紅茶には他のお茶にはない、「テアフラビン」が含まれるといいます。茶葉に含まれる「カテキン類」を発酵させることにより、酵素の酸化反応によってカテキンからテアフラビン、テアルビジンなどが増えます。カテキンからできているので、「抗酸化性」と「吸着性」があるのが特徴で、その中でも「吸着性」の効果によって、ウィルス感染の予防や口臭予防の予防効果が期待できます。
質の良い紅茶と言われる紅茶の「明度があり鮮やかな」明るいオレンジ色を作るポリフェノールが「テアフラビン」です。紅茶は緑茶、ウーロン茶と違って長い発酵過程を経るために、この、他のお茶にないポリフェノール類が豊富になります。
茶葉に含まれる「カテキン類」を発酵させることにより、酵素の酸化反応によってカテキンからテアフラビン、テアルビジンなどが増えます。
これらの紅茶に含まれるテアフラビンは白い布などに着くと色が落ちにくいですが、これは吸着性の 強さの現れ。このテアフラビンの吸着性の強さのため、紅茶はウィルス予防効果や脂肪吸収抑制効果などが最も強いお茶であると言えるのです。
テアフラビンは上級紅茶になるほど多く含まれ、紅茶の発酵時間を長くするとその色は黒身を増して きます。白いティーカップに紅茶を注いだ時、内側の縁に黄金の環(ゴールデンリング)ができる鮮やかな紅色の紅茶が良質だとそれていますが、そのような紅茶にはテアフラビン類も多く含まれています。
297人の被験者を対象に0.5%希釈の紅茶エキス100mLで1日2回のうがいをする人と何もして いない人とで5ヶ月間行った臨床実験では、何もしなかった人の感染率が48.8%だったのに対し、紅茶エキスでうがいをした人は35.1%と低く、有意な差が認められ、紅茶うがいでインフルエンザウィルスを阻止し得る可能性が示唆されました。
余分に体内に入った脂肪は、腸に到達すると胆嚢から胆汁が分泌され、この胆汁によって乳化されます。
次いで膵臓から分泌された膵液「リパーゼ(脂肪を分解する酵素)が含まれます。」によって、脂肪酸とグリセリンに分解され、各々が吸収されてエネルギーとなり、肥満の原因となります。
この時紅茶を飲用しておりますと、紅茶に含まれるポリフェノール(テアフラビン類)が乳化を破壊し、胆汁によって乳化された脂肪球は、脂肪分と胆汁に分離されてしまいます。ここにリパーゼが分泌されてきても、脂肪分は分解されません。
つまり、脂肪分は何の変化もせずに腸管を素通りし、糞便として排泄されることになります。したがって、この場合の脂肪分は栄養的には全く関与せずに排出されますので、ダイエット効果が大きく発現されることになります。
ウーロン茶の脂肪吸収阻害のはたらきなどが話題になっていますが、実はテアフラビンを豊富に含む紅茶がもっともダイエット効果が高い可能性があります。
紅茶はテアフラビンの脂肪吸収抑制効果以外にも、脳血流量を上げで、ワーキングメモリー(ある仕事をこなす上で、脳にたくわえられた記憶のなかから必要なものを的確に素早く選び出し、判断や行動の遂行に役立てる能力)を活性化させたり、飲む前後に活気・活力がアップし、前向きな気持ちになるという研究結果も出ています。(日本ブレインヘルス協会理事長 杏林大学名誉教授 古賀良彦氏の研究)
20~30代の有職男女に、オフィスでよく飲まれるコーヒー、紅茶、エナジードリンク、水を飲んでもらい、計算や記憶の問題のパフォーマンスとその基本となる脳の活動や自律神経、心理の状態について、比較検討。検証の結果から、特に紅茶が脳の機能を活性化させ、自律神経のバランスを整え、さらに不安や緊張をほぐし、活力をもたらすことにより仕事の生産性を高めることがわかりました。
心理状態についてのアンケート(POMS2・日本語版・短縮版)では、「緊張/不安感」、「活気/活力」の2つの項目において、紅茶と他の飲料の間の差が明らかでした。すなわち、紅茶には、緊張や不安を和らげるだけなく、活気や活力を強めるという効果があることがわかりました。
ワーキングメモリーが活性化することによって仕事の会議や友人、パートナーとの会話もはずむことにもつながると古賀教授も話しており、仕事や誰かと打合せなどの会話をする5分前に紅茶をのんで臨むことは非常におすすめです。
紅茶は気持ちを前向きにしてくれ、リラックス効果、ダイエット効果も期待できます。紅茶を飲むと前向きな気持ちでダイエットできるかも♪ 日頃コーヒー派の方も紅茶派にしちゃう?紅茶の効果、ティータイムにちょっと思い出してみてね!
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