オフィスや自宅で作業をしているとき、休憩に欠かせないのが飲み物。 コーヒー、お茶、ジュースにエナジードリンクたくさんの選択肢がありますが 、みなさんはどんな飲み物を選んでいますか?この休憩時間に飲むドリンクの種類によって、そのあとの集中力のアップの仕方に差が出ることが調査から分かってきましたよ!
職場でよく飲まれる飲料は人それぞれ好みがあります。精神神経科医で産業医の古賀良彦先生は、飲料の種類が生産性に与える可能性について、精神生理学的に調査、研究しました。検証の結果から、オフィスでよく飲まれるコーヒー、紅茶、エナジードリンク、の三種類と水の四者の中では特に紅茶は脳の機能を活性化させ自律神経のバランスを整え、さらに不安や緊張をほぐし活力をもたらすことによって、仕事の生産性を高めることがわかりました!
今回の調査では コーヒー、紅茶、エナジードリンク、水の4種類の飲みものを飲んだ後、計算や記憶に関する課題を行いその時の脳の血流量を測定しました。
計算をするときには注意を集中して作業をします。計算課題を行っているときの脳の血流量を飲み物の種類ごとに測定すると脳血液量が増加した順位は紅茶、コーヒー、エナジードリンク、水という結果に!血液量増加はその部位の活動性が高まったことを意味するので、紅茶は、脳のはたらきをもっとも活性化することがわかりました。
記憶課題では、四者の中で紅茶は前頭葉の血液量を増加させる作用が計算課題よりさらに著明という結果が得られました。
前頭葉の機能は注意集中のみでなく記憶や判断、行動の制御など、非常に高度な機能をつかさどっています。紅茶はそのような高次の機能にかかわる部位を顕著に活性化することがわかりました。
集中力がアップすると思われている エナジードリンクは交感神経活動を高め、水では副交感神経の活動が高まるという結果がみられました。一方、紅茶では、交感神経と副交感神経の活動のバランスが保たれているという結果が、コーヒーは、計算課題時では交感神経活動が高まりましたが、記憶課題のテストでは交感神経と副交感神経のバランスが取れており、その効果に差が出ています。
この結果は、紅茶は他の飲料と比較し、注意・集中を持続したり記憶力を発揮しつづける状況でバランスの良い心身の状態を保つように自律神経を機能させることを示唆していることがわかるのです。
さらに被験者に飲用前後のストレス状態についてどのくらいの自覚があるかアンケートを実施、その結果 紅茶には、緊張や不安を和らげるだけなく、活気や活力を強めるという効果があることがわかりました。
働き方改革が積極的に進められるなかで、オフィスでの仕事の能率を向上させる方法として、日常よく用いられる飲料の効果を、脳生理学ならびに自律神経機能、心理状態(ストレスの自覚的軽減効果)の3つの次元で検証しました。
その結果、四者のなかで、紅茶が注意力の集中維持、および現代の記憶研究で注目されているワーキングメモリーの能力発揮にもっとも効果があるということがわかりました。ワーキングメモリーとは、ある仕事をこなす上で、脳にたくわえられた記憶のなかから必要なものを的確に素早く選び出し、判断や行動の遂行に役立てる能力です。これは仕事を効率的に進めるうえで最も求められる脳の機能であり、その中枢は前頭葉にあるとされています。今回の研究で紅茶は、注意集中のみでなく、ワーキングメモリーという仕事の遂行にあたり非常に重要な機能を高めるということが脳生理学的に検証されました。
また、自律神経機能の測定結果から、紅茶はその高度な機能を営む際に、自律神経のバランスを保ち、いたずらに緊張が強まることを防ぐ作用があることがわかりました。さらにアンケート調査の結果から、紅茶は活力を増進させる作用もあることが示されました。
これまで嗜好品は、仕事の合間にリラックスするために飲むものと考えられてきました。しかし紅茶には、ほっとひと息つくばかりでなく仕事そのものを遂行する能力を高める、すなわち生産性を高める作用があることが実証されたことが今回の実験で得られた重要な結果です。
飲み物によって仕事の生産性向上につながるとはオドロキですね!また、今回の結果を受けてオフィスに紅茶を導入する企業も現れているようです。ぜひ、効率的な仕事、働き方改革の取り組みの一つとして休憩中のドリンクに紅茶を取り入れてみてくださいね。
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