ファンデーションは肌に悪い?意識調査と実証実験からオドロキの結果が!
ファンデーションの意識調査と実証実験から、ファンデーションへの誤解が見えてきた!
資生堂は、2018年6月に女性5,000人を対象にファンデーションに関する意識調査を実施、その結果約7割の女性がファンデーションに対して「肌に悪い」という印象を抱いていることが分かりました。肌に悪いと考える理由として、多くの女性が「毛穴が詰まりそう」、「肌呼吸しづらくなりそう」と回答、しかし資生堂の実験ではファンデーションは「毛穴を埋めない」、「肌呼吸(水分蒸散をしていること)を止めない」ことが判明しました!
アンケートと実証実験の結果から「ファンデーションが肌に悪い」が都市伝説であることを証明していきます。
ファンデーションに関する意識調査
資生堂ジャパン株式会社は2018年6月1日~6月5日の5日間で全国の女性5,000名を対象にインターネットを使ってアンケートを行いました。質問事項は「ファンデーションは肌に悪い気がするか?」「ファンデーションが肌に悪いと思う理由や使いたくない理由」について。その結果がこちらです!

7割以上の女性が肌に悪いと感じ、毛穴の詰まりや肌トラブルを引き起こす原因だと思っている女性が多いことがわかりますね。
では、ファンデーションは本当に毛穴が埋めてしまうのか?肌呼吸を止めるのか?についての実証実験を見てみましょう。
実証実験①: ファンデ―ションは、本当に毛穴を埋めるのか?
【皮脂分泌実験】 ファンデーション無塗布の肌と塗布した肌で、1時間後の皮脂の分泌を観察
テスト条件:男性の鼻部位にテスト用のリキッドファンデーション※2を塗布し経時での状態を観察
※2 資生堂のファンデーションは、皮脂による崩れ予防の対応をしています
ファンデーションを塗布しても毛穴から皮脂が出てきています。この結果からファンデーションでは毛穴を埋めていないことを実証できました。
実証実験②: ファンデーションは、本当に肌呼吸を止めているのか?
【植物を用いた通気性実験】以下の条件のベビーリーフの種を暗室で水を与え3日後の発芽状態を観察
A:無塗布(種そのまま) B:種にパウダーファンデーション塗布
C:種にリキッドファンデーション塗布 D:種に透明ラッカー塗布(種に覆う事で空気を遮断)
実証実験③: ファンデ―ションは、本当に肌呼吸を止めているのか?
【水分蒸散実験】 以下の条件で一定時間経過後の水蒸気の発生状況を観察
A:ゴム手袋をしてビニール袋で密閉した手 / B:ファンデーションを塗布してからビニール袋で密閉した手
都市伝説「ファンデーションは肌に悪い」が広まったワケは?
3種類の実証実験から「ファンデーションが肌に悪い」が都市伝説であることは証明できました。しかし、なぜそのような誤った認識が広がったのでしょう?その謎について、化粧文化を長年研究している資生堂客員研究員の石田かおりは以下のように答えています。
石田かおりさんの解説
日本のファンデーション(白粉)の歴史は非常に古く、8世紀に成立した『日本書記』に、「持統天皇6年(692年)に、唐から来た僧の観成(かんぜい・かんじょう)によって日本で初めて鉛白粉(なまりおしろい)が作られ、女性であった持統天皇に献上したところ、大変喜ばれた」という記述があります。その当時、白粉に対するネガティブイメージは無く、肌を美しく演出するアイテムとして重宝されていました。また、白粉は非常に高価であったため、一部の身分の高い人々しか使えない貴重なものでした。
江戸時代になると、ファッションリーダーであった歌舞伎役者や遊女をまねた化粧が流行るなど、白粉が大衆に普及し、お化粧は成人の礼儀という考え方も浸透しました。明治維新で新しい社会制度になったことをきっかけに、白粉は全国的にすべての階級の女性に普及し始めました。そうした中、明治20年に歌舞伎役者・中村福助の足の震えが白粉による鉛中毒のためであったことが分かり、それをきっかけに
「女学生白粉論争」が起きました。
明治時代の義務教育は小学校までで、平民のほとんどが小学校を卒業すれば成人でした。したがって、小学校卒業後に進学する女学校の生徒が、成人にも関わらず化粧をしないことは不作法者であると当時は考えられていたのです。一方で、良家の子女で優秀な女学生たちが白粉で鉛中毒になっては問題だということで意見が対立。女学生の白粉の是非をめぐる論争に発展しました。その後、無鉛白粉の開発が進み、明治37年には無鉛白粉が商品化されました。しかし、こうしたことが、現代におけるファンデーションのネガティブイメージに根強く影響しているのかもしれません。
石田かおりさんについて

駒沢女子大学教授/資生堂客員研究員。博士(被服環境学)。専門は哲学。
1992年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程修了。同年、資生堂に入社し、化粧文化の研究を始める。
学習院女子大学・日本女子大学・早稲田大学で非常勤講師を務めたのち、2000年より駒沢女子大学専任教員・資生堂客員研究員に就任。主な著書は『おしゃれの哲学』(95年、理想社)、『化粧せずには生きられない人間の歴史』(2000年、講談社)など多数。
「ファンデーションは肌に悪い」という都市伝説に関して、現代女性のファンデーションに対する誤解と、その誤解を解くための実証実験、またこのような都市伝説が生まれた背景のひとつである日本の白粉文化をご紹介してきましたが、ファンデーションは肌に悪いことはなく、むしろ、塗ることによって紫外線や空気中のチリ・ほこり、乾燥などの肌トラブルの原因となる様々な外的環境から肌を守ることができます。肌を密封して外と遮断するものではなく、肌の働きを邪魔せず快適に包み、使うたびに健やかな素肌を育む「人工のバリア」であると考えています。
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