曽和利光×アルテイシア 第1回「女性が働きやすい会社の見つけ方」
アルテイシアさんと曽和利光のスペシャルトーク!仕事と人生の幸せを両立するコツとは?
アル:要するに、人間関係ですよね。産休育休の間に同僚や上司が変わったりもするから。そうすると、復帰した時の人間関係がゼロからになってしまう。
曽和:そうなんだよ。そしてインフォーマルネットワークって、実は組織のなかで昇進しようと思えば思うほど、必要になるもの。個人的な付き合いの中で関係性を構築して、マネジメントしていく組織が日本では多いから。
アル:オッサンのゴルフ付き合いみたいな?
曽和:そんなのも含めて(笑)。そういう意味では、インフォーマルネットワークで組織が動いてない、指示命令系統がしっかり決まってる会社の方が、出産のブランクによる影響もなく仕事できて、働きやすい環境かもしれないね。
アル:それってどうやって見極めればいいんですか?
曽和:見極めるひとつの手法としては…そうだな、
中途採用の比率が高い会社だよね。
アル:要は「プロパーじゃなきゃダメ」とか、そういう縛りがないってこと?
曽和:そうそう。要は新卒って「同期」という縛りのインフォーマルネットワークが強いってこと。何年たってもずっと「同期だから」みたいな非公式な関係が、いろんなところで影響してくるから。
アル:中途が多い方が、そういうのがないってことですね。
曽和:うん。だから一つの指標として、女性が働きやすい会社は
「新卒中途比率で中途採用が高い」っていうのはあるんじゃないかと思ってる。これは仮説だけどね。
アル:
あと、スーパーウーマンしか働けない会社は辛いですよね。
私の古巣の広告会社の女性が、ビジネス記事の取材を受けてたんですよ。その人は「育休から復帰した時、上司に『出産をキッカケに営業目標を下げるのが悔しくないのか』と言われて、今までの2倍の目標を設定して達成しました」と語ってたんですけど。
曽和:それって誰でもできることじゃないよね。
アル:そう!
しかもそれが美談みたいに紹介されるって、おかしいでしょ。
そんな100人に1人もいないようなスーパーウーマンじゃないと働けない会社なんて、間違ってるじゃないですか。普通の女性が普通に働ける会社にしないとダメでしょ。
だから、そんな事例を美談として称えるような会社は辞めといたがいい(笑)
曽和:なるほど(笑)。まあ1つの事例なんだろうけど…。
アル:でもツッコミどころ満載でしょー?「営業目標を下げるのが悔しくないのか」って、「テメーみたいな奴がいるから少子化になるんだ!」と言いたい。