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    EVENT

    「運動会」今昔物語。変わりゆく行事の形と最新運動会事情

    運動会、今と昔じゃ大違い?近年の運動会について 秋は子供の学校行事が目白押しですね。その一つが運動会です。子供たちが元気に踊ったり、競ったりする姿に成長を感じられます。最近は、運動会の開催方法や競技の内容、観戦のしかたも昔とずいぶんと変わってきたのだと聞きます。
    今回は、最新運動会事情をまとめてみました。

    運動会開催時期

    出典:写真AC

    運動会はもともと体育の日の前後で行う学校が多くありました。文化祭の兼ね合いもありますので、9月の中旬から10月の初めごろで開催されていましたよ。この時期は、雨も少なく気温、湿度とも真夏よりは下がって外での活動にちょうど良いからです。
    しかし、最近では5月頃、「春の運動会」に切り替える学校が増えてきています。

    春実施が増えた理由
    春に運動会を開催するにはメリット・デメリットがあります。春に運動会を行う理由としては
    ● 秋(2学期)は文化祭などほかの行事も多く、子供たちが忙しため行事を分散化
    ● ヒートアイランド現象などで、9月でも高温、練習期間も含め熱中症を防ぐため
    ● 9月頃は秋雨前線や台風など天候不良で日程がずれてしまう確率が高いため
    天候や子供たちの事情によるものが大きいようです。その他、中学受験を希望する家庭の増加、春の運動会の練習を通してクラスづくりを円滑に進めるなどの理由もあります。
    しかし、春の運動会は練習期間が短くなるため、単純な競技・練習のあまり必要ない演目が増え、子供の体力づくりの観点では少し不安ですね。

    競技の変化

    組体操で死亡事故が起こるなど、競技の安全性が問題になっています。組体操は縮小、廃止を決定している自治体もあります。代わりの演目として、ダンスを取り入れる学校が多いようです。少し(結構?)前にテレビではやった「ソーラン」や地元の芸能の他、ヒップホップをみんなで踊る学校もあります。
    組体操と並んで最近見なくなった競技が、「騎馬戦」や「玉入れ」です。

    騎馬戦の代わりに「ローハイド」?
    出典:練馬区立豊玉中学校

    騎馬戦は落下による危険があるためのようでこの競技の代わりとして「ローハイド」という新種目ができました。きっと今記事を読んている人たちには「ローハイド」なんて聞いたことがないですよね。「ローハイド」は1959年から65年に放送された、西部劇のアメリカドラマです。
    騎馬戦と同じように騎馬を組んで上に乗った人がカウボーイの要領で、ロープの先についたボールで前方のカラーコーンを倒し戻るという、リレー形式の競技です。競技はいいとして、誰がネーミングしたのかが気になります。

    玉入れはかごが逃げる!
    出典:写真AC

    玉入れの「危険性」は落下してきた玉に当たる、砂と一緒に落ちてくるので目に砂が入ることです。そこで、改良型の玉入れが考案されました。通常の玉入れのかごよりも少し大きなかごを先生が背負って逃げ回る、それを子供たちが追いかけながらかごに玉を入れます。これならば、玉が当たって痛いのは先生だけ!です。

    家族も競技に参加
    少子化により、学校によっては子供の数も少なくなっています。子供たちだけで競技を進めていくと、子供たちがへとへとに疲れるほど競技が目白押しになったり、あっという間に終わって「間が持たない」状況になります。そのため、保護者が参加する競技や、地域のひととの交流競技を挟み込んで時間調節をしています。

    観戦の変化

    保護者の変化
    出典:写真AC

    運動会のフェス化や自由すぎる保護者に学校が苦慮していると一部で伝えられています。
    保護者が簡易テントを持ち込み、運動場の空きスペースに設置してしまうため、野外の音楽フェスのような状況になるのだそうです。また、近隣への無断駐車、運動場でバーベキュー、アルコールを持ち込むなど、楽しみたい気持ちはわかりますし、テントを立てることで熱中症防止対策の一つだということも分かりますが、そこが学校であることを忘れないようにしたいですね。

    お昼ご飯、お弁当の変化
    出典:写真AC

    運動会といえば、大きなお弁当を家族と一緒にピクニックシートの上で食べるイメージがありましたが、一部の学校ではお昼休みになると、子供たちは教室でお弁当、保護者は外でお弁当というスタイルを取り入れています。背景には家族の在り方や、保護者が観戦に来られない子供たちへの配慮があります。親の気持ちになれば少し寂しいですが、子供たちは教室で食べるお弁当にあまり違和感を感じていないようです。

    いかがでしたか?
    そういえばもう運動会はすんだよね!という方もいらっしゃいますでしょうか?時代によって行事に変化があるのは当然なのですが、昔懐かしい姿が減ることにちょっぴりだけ寂しさも感じます。でも、子供たちが元気に頑張ること、笑顔で過ごしてくれることが一番大切ですよね。いつ、どんな形であれ、運動会で子供の笑顔がたくさん見られるといいですね。


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