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    防災の日を前に考えよう。近年の最も身近な災害「ゲリラ豪雨」にあったら?

    身近な災害「ゲリラ豪雨」にあったら焦らず待つ!防災の日を前に対策を再確認。 9月1日は防災の日です。1923年9月1日に関東大震災が発生し、その教訓を残すため、1960年に制定されました。また、9月は台風の季節ですよね。近年では天気予報で予測がつく台風よりも、突然発生するゲリラ豪雨のほうが恐れられています。
    今回は、防災の日を前にもしゲリラ豪雨にあったら?を考えていきましょう。

    ゲリラ豪雨発生のメカニズム

    出典:LINE Q

    ゲリラ豪雨の原因は夏によく見る入道雲です。気象用語では積乱雲といいます。この積乱雲は地表付近の温かく湿った空気が一気に上昇し上空の乾いた冷たい空気が混ざることで発生します。この上昇する雲は時には上空1万メートルの成層圏に達することがあるのです。積乱雲が起きる原因にはもう一つ、夏に強い日差しで地表面付近の大気が暖めら れ、上空に強い寒気が入ってきた場合もあります。これらの積乱雲の中では雷が発生、熱い空気中の水分が急激に冷やされ雨となって地上に落ちてきます。この降雨が局地的で量が多いと「ゲリラ豪雨」と呼ばれます。

    予測が難しいゲリラ豪雨

    ヒートアイランド現象が伴う都市部ではいつどこで起きてもおかしくない現象です。また、狭い範囲を短時間に襲うゲリラ豪雨は一時間で100ミリ程度しか許容できない下水しか持たない都市部では厄介な存在です。
    局地的に数十ミリでも、下水の集まる場所でオーバーフローする事例や、排水溝がつまりなど何らかの原因でうまく機能せず地上で水害が発生するケースがあります。

    激しい雨って何ミリ?

    天気予報の言葉ってちょっと実感がわかないですよね。気象用語の説明は以下の通りです。

    激しい雨… 30~50ミリ未満の雨でいわゆる「バケツをひっくり返したような雨」です。この時点ですでに土砂災害の危険がありますので傾斜地に住んでいる方は避難を考えなければいけません。

    非常に強い雨… 50~80ミリ未満の雨で傘をさしても役に立たないほどの雨です。マンホールから水が噴出したり小さめの河川が氾濫する危険があります。

    猛烈な雨… 80㎜以上の雨です。屋内にいても恐怖を感じるほどの雨です。この雨が降ると気象庁から「記録的短時間大雨情報」が出される可能性があります。

    ひとたびゲリラ豪雨が降り始めるとあっという間に降水量が増えますので、早目の避難が基本です。浸水は40センチを超えるとドアが開かなくなり、60センチを超えると女性は歩けなくなります。自動車は20ミリ以上の降水量でワイパーが利かなくなり、ブレーキも効きません。自動車での避難はやめましょう。
    普段からハザードマップを頭に入れ、家族でもしもの際の打ち合わせをしておきましょう。

    外出中にゲリラ豪雨にあったら?

    出典:写真AC

    外出中や通勤の行きかえり突然ゲリラ豪雨が発生したらどうしたらいいのでしょう?この場合は「安全なビルの中に避難してゲリラ豪雨をやり過ごす」が正解です。
    ゲリラ豪雨の原因になる積乱雲の大きさは約10㎞程度です。ですから、積乱雲によるゲリラ豪雨の最も激しい降雨は30分程度で弱まる可能性が高いので慌てて移動せず、安全な場所で待ってください。このとき地下街は避難場所として向きません。都市部では一時間当たり50mmほどの排水しか想定していないため、ゲリラ豪雨では浸水の危険があります。地下や地下街からではなく安全なビルの2階以上に避難するようにします。雨が弱まった後に移動の手段を考えます。

    自宅でゲリラ豪雨にあったら?

    出典:写真AC

    避難の種類には大きく3つあります。移動できるうちに「早めの避難」が基本ですが住んでいる場所や避難所との位置関係にもよりますので、参考にして適切な避難行動をとる必要があります。

    ①留まる…濁流などで外に出ることが危険な場合や、夜間などで避難途上で遭難する危険性がある場合、すぐに流失の危険性がないと判断した場合はその場(自宅)で様子を見ます。常に周囲の変化に気を配りネットなどで情報収集、避難物資を準備しましょう。自宅避難中に浸水や孤立のおそれがあれば消防に連絡、救助要請をして救助隊を待ちます。

    ②垂直避難…流失の危険はなくても洪水のおそれがある場合、自宅や隣接建物の2階以上の高いところへ避難します。浸水に備え食料や通信手段も高い位置にあげるようにしましょう。この場合も必要に応じて救助要請をしてください。

    ③水平避難…市区町村が指定している体育館などの避難場所にします。また避難場所が遠ければひとまず、安全な知人や親せきの家などに避難する方法もあります。

    情報収集で身を守ろう

    各自治体や国土交通省ではインターネットで災害情報を公開しています。また新しいシステムとして、XバンドMPレーダ雨量情報では1分ごとに最新情報が更新される降雨情報があります。ゲリラ豪雨が発生しているポイントが地図上で分かります。
    避難情報なども市町村では発表しますので的確に判断し、はやめで適切な避難をするようにしてくださいね。


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